Tearz
［chorus］
笑いの後には涙がある
［1stバース/プリンス・ラキームa.k.a.RZA］
Yo！詞の内容に耳を貸せ
オレとザ・ガッドはノッてきたぜ
オレが口許に運ぶのはマリワナ煙草にヤクに酒
たんまり用意しておいたぜ
ベースも強烈な音を出してるな
オレたちはくたばった女こどものことを笑い飛ばしていたんだ
するとブラザー連中が話し始めたのさ
Yo！ラー
オマエが殺っちまったガキのことを覚えているかい
もちろんさ！！！
そのガキは逃げようとしたけど、遠くへは行けなかったんだ
オレがそのガキどもを痛めつけてやったからな
ハ…ハ、ハ、ハ、ハ、ハ…ハ！！！
その先、どんなことになるかなんてオレには判からなかったのさ
オレの母ちゃんは弟にパンを買いに行かせたんだ
何が起きたのか不思議に思うだろ
あれは夏の暑い日だった
まさか銃を持った気が触れた奴と擦れ違うなんて思ってもみなかっただろうな
“オイ、そこのボウズ！”
“こっちを見ろ、そしてバッグをよこせ”
けど、その男は派手なみなりだったのさ
そいつの目を見てから、弟は“イヤだ!!!”と言ったんだ
そいつの顔に金が投げつけられたのさ…ドサッ!!!
するとそいつは弟のバッグを奪って
弟の胸ポケットに銃弾をブチ込んでから通りの方へ急いで逃げたんだ
女の子は恐怖の余り金切り声を上げたのさ
通りはざわついていたぜ
ラキーム!!!
何だい？
オマエの弟が撃たれちまった!!!
オレはそれを聞いて狂ったように走り出した
弟の足元に崩れるようにしゃがむと
熱くなったコンクリートの上は血だらけだったのさ
オレは弟を抱き上げて頭を持ち上げてやってから
弟のまぶたを閉じてやったんだ
その時、弟が死んだことに初めて気づいたよ
Ahh 何てこった!!!
こんな形で弟に別れを言えというのかい
早死にするのはいつだって善人なんだ
オレの心の中に想い出が蘇ってくる
弟とふたりで楽しくやってた頃のことが
次から次へと思い出されるんだ
オレは弟に何から何まで教えてやった
けど、できるなら、弟に
次の3つの言葉を歌って聞かせてやりたかったよ
［chorus］
笑いの後には涙がある
［2ndバース / GHOSTFACE KILLAH］
オレにとっての憧れの人
それはホームレス収容所で知り合ったビッグ・モーさ
ふたりでテルマという名の女をナンパしに行くところなんだ
テルマは街で評判の女だったのさ
彼女の長い首よりもその評判は広まってたぜ
シャオリン出身の女の中でもみんなから好かれる女なのさ
オレたちは彼女にのぼせていたんだ
酒に酔った時の気分に似てると言ったら判るだろ
午前3時
そろそろ行動に移る時間さ
モーが最初に彼女を誘うと言うから
オレはアイツの次に彼女に誘いかけると言ったのさ
このレインコート(暗に避妊具を指す)を持って行ってセーフ・セックスに努めなよ
けど、アイツはオレの話を聞いてなかったみたいなんだ
“マジになる前に彼女が本当にそこまでの女かどうか考えろ”
どうせハメを外すんだから
男は自分の思った通りのことをするに決まっているのさ
アイツは下半身を裸にして思いっ切り彼女とイイコトをしたんだ
20分経過
“Yo！オレはもう終わったぜ”
“彼女とはいい感じだったのさ”
オレは外の空気を吸ってるところさ
Ay Yo！
アイツは意気揚々として出て来たんだ
アイツがまだ生きてると知って、オレは驚いちまったぜ
オレはあいつに事の次第を話そうとしたけど
アイツはステファニーと過ごした時の
いつもと同じ話をくり返すだけ
アイツは呪いを唱えるみたいに自分の運を思う存分、使ってた
モー
アイツは女から女へと渡り歩いていたのさ
悪いことをした訳じゃないのに
アイツはH.I.V.ウイルスに感染したのさ
もうアイツの人生は終わってしまった
医者はアイツにあと2年の命だと言ったんだ
だからオレは思うのさ
笑いの後には涙があるってな
［chorus］
笑いの後には涙がある